情報システム部門の担当者が法人用パソコンやその他のIT機器を処分する際に重要なポイントが4つあります。
本記事では適切なパソコン買取・処分を可能にするためのポイントについて解説します。
1. 情報セキュリティ
企業で使用していたパソコンやスマートフォンなどのIT機器の中には、企業の機密情報や個人情報が含まれている可能性
があります。これらの情報が漏洩した場合には、各種法令違反による高額な罰金や訴訟リスクが高まる他、顧客や取引先
からの信頼失墜、最悪の場合業務停止処分などのリスクが顕在化する恐れがあります。これらのリスクを低減する為にも、
以下のようにセキュリティ対策の整った買取・処分業者を選定する事が重要です。
第三者認証を取得している事
買取・処分業者が国際的に認められた第三者認証を取得しているかは一つの目安になります。具体的には下記のような
認証を取得しており、作業者にもルールが徹底されているかを確認しましょう。
・ R2資格(現在はR2v3)、e-Stewardsなどといった使用済電気・電子機器の適正処理を定めた認証
・ ISO27001やISMS等を取得し情報セキュリティマネジメント体制を構築しているか。
・ その他ISO14001やISO9001等、環境への配慮やサービス品質を担保する認証を取得しているか。
作業環境のセキュリティやオペレーション
実際に買取・廃棄業者を訪問し、自社のIT機器が適切に管理され
ているかを確認できると、より確かな業者選定が可能になります。
監視カメラの設置、機器を保管する作業エリアへのアクセス権限
の管理等の確認、廃棄機器が長期間放置されることがないよう
迅速な処理を依頼する事も重要です。
データ消去
専門のデータ消去ソフトウェアを使用して、全てのデータを完全に
消去する事が必要です。物理的な破壊も有効な手段です。
データ消去のプロセスは、第三者機関による認証に沿った方法を
選択、かつ消去証明書を取得することで、後々のトラブルを防ぐ
こともできます。
情報の含まれるIT機器を社外に持ち出さない為に、オンサイト
データ消去(排出企業内で消去作業)後に搬出する事も検討してみましょう。
2. リユースによる資産価値最大化
廃棄=リサイクルと考えがちですが、まだまだ再利用できる価値がある可能性があります。複数事業者からデータ消去
などのサービス価格、機器買取価格を取得し、お得に機器処分・買取を進めましょう。
リユース
まだ使用可能な機器を再販することで収益を得ることができます。機器の買取価格を高める為には機器のスペック、
外観などの情報をできるだけ詳細に業者に伝えましょう。詳細な情報を得る事で、買取業者は価格にリスク要素を
織り込まずに済み、高い価格を引き出しやすくなります。
【ポイント】
特に機器のモデル、CPU情報(下記の「i5-1345U」の箇所)、メモリ、ストレージに関する情報は高値買取に直結!
※Hi-Kiiでご用意しているフォームは値付けがしやすくなる情報を揃えています。
リサイクル
リサイクルは再販が出来ない場合の最終手段です。パソコンに含まれるCPUやメモリ、ハードディスクドライブには
金、銀などの 貴金属や銅、アルミなどの有価金属が含有されています。価値を損なわず金属を取り出すために解体
処理費用も発生しますので、あまり価値が付かない事が一般的です。
廃棄コスト最小化
輸送費用、データ消去などのサービス費用も各社異なる可能性がありますので、複数の業者から見積もりを取得し、
機器の買取価格と合算して比較の上、最もパフォーマンスの良い業者を選定しましょう。
3. コンプライアンス
パソコンなどのIT機器の廃棄には、様々な法令や規制が関わっています。法的リスクを回避する為にも、これらの法制度
を理解し、遵守する事が必要です。下記は代表的な関連法規とその内容・リスクです。
| 関連法規 | 内容・リスク |
| 個人情報保護法 | 個人情報の適切な取り扱いを義務付ける法律です。個人情報が含まれるデータの適切な処理と消去が必要です。海外拠点やECを含むサービス展開地域によっては、欧州などその地域の法律が適用される可能性がある事にも留意が必要です。 |
| サイバーセキュリティ基本法 | 情報セキュリティに関する基本的な方針を遵守し、適切な管理を行います。特に、廃棄プロセスにおける情報漏洩リスクを最小限に抑えるための具体的な対策を講じることが重要です。 |
| 廃棄物の処理及び清掃に関する法律、 古物営業法 |
業務用パソコンなどの産業廃棄物を適正に廃棄しているかどうかは、その排出者が責任を負います。買取・業者が適切な許可を取得しているかどうかを確認し、必要書類を整備しましょう。 |
| 資源有効利用促進法 | 製品メーカーや行政と協力し、製品廃棄のリデュース・リユース・リサイクルを促進する事が社会の一員として求められています。廃棄処分ではなく、買取業者と協力しデータ消去後再利用したり、再販を選択する事で循環型社会の形成に大きく貢献ができます。 |
4. サステナビリティ
環境への配慮も重要なポイントです。適正な事業者でリサイクル、リユースを行う事で資源枯渇や炭素排出といった
観点で環境貢献ができ、定量化・公表する事で企業のレピュテーションの改善につなげる事も可能です。
環境負荷
パソコンに使用される金属は埋蔵量が限られ、また水資源の使用や輸送等で大きな環境負荷を強いる事が知られています。
新品のPCは約300㎏前後のCO2を排出するとされており(※日本ITAD協会)、リユース品に掛かるCO2は20~40㎏なので、
リユースにより260~280㎏相当のCO2削減効果があります。
業者によってはその排出貢献を定量化する「環境レポート」を発行する企業もあります。
適切な業者選定
リサイクル業者の選定においては、業者が適切な許認可を管轄自治体から取得・更新し環境基準を満たしているか、
解体や破砕等の処理を経た後に誰に販売しているか等、責任をもって処理できているかの確認が必要です。
また、B-Corpなどのサステナビリティに特化した認証の取得状況なども、参考になります。
まとめ
以上のポイントを踏まえ、法人向けパソコンなどのIT機器の廃棄を適切に管理することで、情報セキュリティの確保、
法令遵守、サステナビリティの推進、そしてコスト削減と資産価値の最大化を実現することができます。各ポイントの
詳細については、別コラムで詳しく説明しますので、そちらも併せてご参照ください。
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